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エデンに響き渡るのは、焦がれた声。
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■東のエデン/滝咲
※劇場版Ⅱの後(ED後)のお話です。ご注意ください。
※やや大人向けな雰囲気かもしれません。期待はせずに覚悟を決めてどうぞ。(イメージ崩れても責任とれませんので。)

ご覧になる方は、「つづきを読む」からお願いします

LOVE A RIDDLE



滝沢がは、帰ってきたと思ったらすぐさま姿を消す。彼が何をしているのか正確に把握する者はいない。ただ、誰かの為に走っているのは真実なのだろう。
滝沢 朗という男は、そういう性質なのだ。
だから、咲は彼が消えてしまっても、胸の痛みを押し込める。
帰ってくると信じているから。ゴールデンリングを撫でて、滝沢の帰還を待つのだ。

明日行くから、とか。
三日後にまた行かなくちゃだけどね、とか。
事前に出掛けることが分かっている時は、そうやって伝えてくれるけれど、急に居なくなることも珍しくない。
そういう時は、やはり彼の居ないところで、こっそりと溜息を吐く。

いつ帰ってくるかは、分からないことが多い。
訊いても、すこし困った顔で『どうかな』と方を竦める滝沢の横顔を見ているのがくるしくて、咲は帰還する日を問わない。
あくまでも予定であって、予定通りに上手くいかない現実と、きっと滝沢は戦っているのだろうから。

今回は、どのくらい一緒に居られるの?

咲は、溜まりこんでいた寂寞を瞳の奥に潜ませて、滝沢を見つめる。
まだ一緒に居たい、離れたくない、帰りたくない。声を聞いていたい。手を握っていて。傍に居て。
こんな気持ちになる夜が、たまにある。

きゅっと唇を結んだ咲の視線に気が付いた滝沢は、ソファから立ち上がった。

「そろそろ行く?」
「うん。もう、遅いから」
「じゃあ、送ってくよ」
「ありがとう」

いつものように返して、咲は表情を隠すように、溢れ出しそうな我侭を押し留めるように、視線を逸らす。
出口へ向かう咲の後を、バイクのキーを片手に滝沢が追う。

滝沢としても、咲を帰したくない気持ちはあったが、今はまだ、やらなければならないことがある。
ぐっと感情を押し込んで、咲に聴こえないよう、ちいさな息を吐く。
あと少しで、一段落する。だから、もうすこしの辛抱。
やるべきことはあるけど、明日はまた、逢える筈だから。

咲の手を取り繋いで、滝沢はゆっくりとショッピングモールの中を進んでいった。




眠っているショッピングモールを出て、後ろに咲を乗せて、滝沢は夜の街中を走りぬける。
やや冷たい風が頬を撫でたが、背中にくっついた咲の柔らかさに、ほのかな熱を持った頬にはちょうど良かった。

一人暮らしをしている咲のアパート前まで辿り着くと、名残惜しそうに滝沢にくっついていた身体が離れた。
バイクから降りた咲が、礼を述べて、また明日、と続けた。
あぁ、と返した滝沢が、おやすみ、と咲の頭を撫でる。

やさしい微笑を浮かべる滝沢を見て、いつもは大丈夫なのに、今夜は防波堤が決壊したらしい。
乾いた唇を舐めて、咲は滝沢に近付いた。指先を丸めて、そっとバイクに跨る滝沢と目線を合わせる。
どうしたの、と疑問を浮かべた瞳を真っ直ぐに見つめたまま、意を決した咲は、彼の唇を求めた。

ほんの一瞬だけ触れ合い、咲はすぐさま唇を離して俯く。
滝沢はそんな彼女を見て、ちぇ、と緩んだ頬でぼやくしかない。

夜の空を仰いで、堪えきれない気持ちに身を任せたい衝動に駆られる。
いや、もう半分以上は傾いている。咲からのキスに、鼓動は逸り胸の奥から染みだす想いが身体中を駆け巡っている。
俯いている咲に視線を戻して、滝沢は彼女へ手を伸ばした。
気が付いた咲が、ゆっくり、赤らめた頬を滝沢へ見せる。

が、その時。
二人の間に割って入ったのは、無粋な着信音。

ん、と眉を顰めた滝沢のノブレス携帯から聴こえたそれに、咲は視線で『いいよ』と促す。
ごめん、と断ってからノブレス携帯を確認すると、滝沢は彼にしては珍しく、あからさまに悄然とした様子でノブレス携帯をポケットに押し込んだ。
その様子に、咲は何があったのか、なんとなく察する。

「咲、ごめん。俺、今から行かなきゃなんねぇみたいだ」
「え、今から?」
「ん。だから、明日も逢えそうにない」
「…そう。気をつけてね、滝沢くん。いってらっしゃい」


いつ帰ってくるの、とは訊かない。
表に出てきてしまっていた、傍に居てほしい気持ちを無理矢理に飲み込んで、咲は笑みを浮かべる。
でもそれは、誰がどう見ても弱々しい笑みだった。

滝沢は、精一杯に見送ってくれようとしている咲の手を握る。
え、と驚いている咲の手を持ち上げて、滝沢は手の甲にキスを落とした。
触れた唇から零れた熱い吐息に、咲は思わず、肩を震わせた。

その反応に笑みを浮かべて、滝沢は顔を上げる。


「咲」
「…うん、」
「今度帰ってくる時は、時間ある筈なんだ。だから、ごめん。今日は、おあずけだ」
「おあずけ……?」


うん、そう。 白い歯を見せて、滝沢は笑った。
よくよく考えてみた咲は、それではまるで、おあずけを喰らっているのは自分の方みたいだ、と気が付いて、すこし眦を上げる。
滝沢の笑顔を見れば、そういうつもりじゃないのは分かる。分かるけれど。

やや顔色を変えた咲に気が付いた滝沢だったが、また更に近付いてきた彼女をじっと見つめて、言葉は発さない。
本当にすぐ傍で立ち止まった咲は、息を吸うと、バイクに跨ったままこっちを向いている滝沢を抱え込むように、ぎゅうっと抱き締めた。

滝沢はドキリとする。
回避することは許されず、咲からの抱擁を受ける。
咲の柔らかな胸が目の前にあって、思わず呼吸を止めてしまった。


「…、さ……き?」
「…滝沢くんにも、おあずけしたんだよ」


掠れた声で名前を紡いだ滝沢に胸を押し付けたまま呟く。
ちいさく呟かれた甘い声に、滝沢は知らず熱くなった息を零す。
忘れていた呼吸は、もう熱い。咲の身体から跳ね返ってきた自分の吐息に、滝沢は密かに笑うしかない。

咲は滝沢の頭を一度だけ撫でると、そうっと身体を離した。
頬が赤くなった咲と、頬を緩める滝沢は、見つめあい、笑い出す。

「なるほどね。帰ってきたら、ご褒美はもらえそう?」
「どうだろうね?」
「ちぇ」

唇を尖らせた滝沢を見て、咲はくすりと笑みを零す。
ハンドルを握り締めて、滝沢は前を向いた。もう、行くのだ。

「いってらっしゃい、滝沢くん」
「あぁ。帰ってきたら、咲にその気がなくても、ご褒美もらっちゃうかもよ、俺」
「えっ?」
「咲をその気にさせる方法、俺は知ってるからね。─── じゃあ!」
「…っ」

言いたいことだけ言って、滝沢は走り去る。
取り残された咲は、心臓に手を当てて、はあ、と息を吐く。


「…滝沢くんの、ばか」


さっき胸にかかった滝沢の吐息が、今更やけに気になって、咲は疼く身体を恥ずかしそうに抱き締めた。

■END

タイトルはKOTOKOちゃんより。曲自体は、切ない感じで、ちょっとこのネタとイメージ違うけど。(またですか。)
ちなみに意味は『恋の謎かけ』らしい。

滝沢くんと咲ちゃん。お互い、気持ちは一緒だけど、やっぱ滝沢くんは、咲ちゃんの傍に居続けられるわけでもないんだろうなぁ、とか。
咲ちゃんが頑張って誘ってみちゃったり。ん、なんだ、咲ちゃん頑張るって話になっちゃったのかな(笑)

うわぁぁあ滝咲が書きたいのに…時間がもうないのか……。
憂鬱な月曜日、再来。今週もエデンを糧に乗り切るぞー!!

そして気が付く。うわー素敵な滝咲小説の感想をお送りできなかった…!! 後日かならずやー!(涙
あとサイト更新できなかった、ごめんなさい。しょぼん。
あ、コメントいただいてる…? ありがとうございます、時間あき次第レスさせていただきます…!

それではおやすみなさい。
更新できなくて悔しい…。

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マスターのこと
HN:
哀華
性別:
非公開
雑多妄想部屋。

【 推奨CP 】
東のエデン/滝沢朗×森美咲
他/男女王道CP

【 好き 】
I've Soundが大好き。特にKOTOKOちゃんらぶ。
fripSide(第一期・第二期)も好きです。naoすき。
ダークトランス系がとてもすき。
エデン影響でsfpも好き。
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