■東のエデン/滝咲
※劇場版Ⅱの後(ED後)のお話です。ご注意ください。
ご覧になる方は、「つづきを読む」からお願いします。
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ご覧になる方は、「つづきを読む」からお願いします。
ご褒美、いる?
カタカタ、…カタ。
キーボードの音が止む。
仕上げに流し読みをして、内容に不備がないか確認する。誤字脱字がないか文章を目で追ってから、咲は最後にファイルを保存した。
「…おしまい!」
「終わったの?」
「うん、終わったよ」
椅子の背もたれに体重を預け、うーん、と伸びを一つ。
長時間、PCと向かい合っていると、同じ姿勢になりがちなので、一段落つくとどうしても身体のあちこちが動きたがる。
そんな咲の様子を見て、ソファに座って雑誌を広げていた滝沢は微笑んだ。
名残惜しげもなく雑誌を閉じて立ち上がると、咲の元までやって来た。
咲の隣まで来て立ち止まると、両のポケットに手を入れる。
小首を傾げて見守る咲に、滝沢は二つの拳を差し出した。
「どっちがいい?」
「え?」
「どっちかがハズレで、どっちかが当たり」
「…ハズレを選んじゃったら、どうなるの?」
「さぁ?」
「教えてくれないんだ…」
「でも当たったら、たぶんいいものがあるよ」
「ほんとう?」
「ん。たぶんね」
咲はじっくり滝沢の拳を眺めて、しばしの間悩む。
そして、こっち、と右の拳を指差した。
上目遣いに滝沢を見上げて、その答えを待つ。
彼は無言のまま、ゆっくりと手のひらを開いた。
開かれた手のひらには、ちょこん、と飴玉がひとつ。
「疲れた時には甘いものって言うし、とりあえず」
「あ、ありがとう。…これ、当たり?」
飴玉を受け取り、やや不安そうに問いかける咲。
それはどことなく、腑に落ちない、という表情だ。
滝沢はその視線を受け流して、何も言わないまま、もう片方の手を広げる。
そこには、違う種類の飴玉がひとつ。
それを見た咲は、益々よく分からない、という顔をして、滝沢を見上げた。
「どっちも飴?」
「うん」
あっさり頷いて、滝沢は自身が持ったままの飴玉の包みを開けて、口の中へ放り込む。
彼の考えが分からず、咲は戸惑ったものの、何をどう言えばいいのかも分からない。
受け取った飴玉に視線を落とし、お腹が減っている咲は、滝沢に続いて飴玉の包みを開けようとする。
「咲、」
けれど、滝沢に呼ばれた。
俯いていた顔を上げると、いつの間にか、前屈みになった滝沢と目が合う。
黒く澄んだ瞳に映る、自分。
ぱちり、と瞬いて、声もなく硬直。
近すぎる滝沢にドキリとした瞬間にはもう、唇が触れていた。
「…、ん、」
触れた唇が、濡れる。
滝沢の舌がそろりと咲の歯列を割って入り、何かを残して出て行く。
去り際に、ぺろり。唇を舐められて、咲は切なそうに息を零した。
ふ、と微笑んで唇を離した滝沢を、ぼうっとしたまま、見つめる。
悪戯っぽく微笑んでいる滝沢が、ポケットに手を突っ込んで、弾む声で訊いた。
「当たりだった?」
「…、そんなの……」
ずるいよ、と呟いて、咲が俯く。
そうかもね、と明るく笑った滝沢には敵わない。
こころを鷲掴みにされて、もう、どうにもできない。どうにもならない。
ぽん、と滝沢が咲の頭を撫でる。
咲は口移しで受け取った飴玉をころころと転がしながら、手のひらの中の飴玉に視線を落とし、恥ずかしそうに口を噤んだ。
■END
お久しぶりですー! …たぶん? ついったー眺めてくださった方は全然お久しぶりじゃないかもしれませんね。(汗)ついったーで私うるさいですから…。
問い:どうして書いたの?
答え:半分脱稿したので。
というわけで、哀華さんのお仕事はおおまかにおしまい…かな?
原稿は既につきねこ様へ送付済みです。何もなければこのまま…何かあれば、喜んで書かせていただきます。
まだ後書きを書いてないので脱稿はしきってないのですが(つきねこさんに突っ込んでもらうまで後書きを忘れてました。笑)
とりあえずは、一段落。原稿は。現実はあんまりそうもいかないんですけど…^^;
ともあれ、あとは修正依頼やGOサインいただくまで、私は基本、待機です~。
そういうわけでっ! 半分脱稿わーい、殴り書きをお届けしました。(意味が分からない。笑)
久しぶりに何も考えずに書いた感じです。
ちょっと、脱稿気分の自分にご褒美を…。……すみません。
劇場版Ⅱの『森美 咲が振り返るエデン年表』やばいです。滝咲好きさんは買うべき…! かわいー! 可愛い……(*´∀`*)
TVシリーズフィルムコミック#02まで読みました。(勿体無くて読めないんだ!)
死ぬほど萌えました。何その裏設定! これは書かねば!!
寧ろ#01~#11まで書きとおしたくなりそうでこわいです。(無謀すぎる)
フィルムコミックもぜひ買っていただきたいところです。
後輩に、『創作してる人はいいっすよね。自分にいいわけできるし』といわれました。うん、どゆこと?
『資料。って言って、自分を納得させられるじゃないっすか!』
なるほど…。まあ、そうだね。資料として無意識にカウントしてるけど…。(笑)
お付き合いしてくださった方、どうもありがとうございます。短文ですみません。
もしよろしければ、合同本のほうもご検討いただけると嬉しいです。
哀華さんはともかく、ほか、三名が素敵です…(*´∀`*)
現物見るまで内容知らないですが、素敵な滝咲に違いないです。楽しみですvv
それでは、ノブレス・オブリージュ。明日も一日、素敵な滝咲好きたらんことを。
カタカタ、…カタ。
キーボードの音が止む。
仕上げに流し読みをして、内容に不備がないか確認する。誤字脱字がないか文章を目で追ってから、咲は最後にファイルを保存した。
「…おしまい!」
「終わったの?」
「うん、終わったよ」
椅子の背もたれに体重を預け、うーん、と伸びを一つ。
長時間、PCと向かい合っていると、同じ姿勢になりがちなので、一段落つくとどうしても身体のあちこちが動きたがる。
そんな咲の様子を見て、ソファに座って雑誌を広げていた滝沢は微笑んだ。
名残惜しげもなく雑誌を閉じて立ち上がると、咲の元までやって来た。
咲の隣まで来て立ち止まると、両のポケットに手を入れる。
小首を傾げて見守る咲に、滝沢は二つの拳を差し出した。
「どっちがいい?」
「え?」
「どっちかがハズレで、どっちかが当たり」
「…ハズレを選んじゃったら、どうなるの?」
「さぁ?」
「教えてくれないんだ…」
「でも当たったら、たぶんいいものがあるよ」
「ほんとう?」
「ん。たぶんね」
咲はじっくり滝沢の拳を眺めて、しばしの間悩む。
そして、こっち、と右の拳を指差した。
上目遣いに滝沢を見上げて、その答えを待つ。
彼は無言のまま、ゆっくりと手のひらを開いた。
開かれた手のひらには、ちょこん、と飴玉がひとつ。
「疲れた時には甘いものって言うし、とりあえず」
「あ、ありがとう。…これ、当たり?」
飴玉を受け取り、やや不安そうに問いかける咲。
それはどことなく、腑に落ちない、という表情だ。
滝沢はその視線を受け流して、何も言わないまま、もう片方の手を広げる。
そこには、違う種類の飴玉がひとつ。
それを見た咲は、益々よく分からない、という顔をして、滝沢を見上げた。
「どっちも飴?」
「うん」
あっさり頷いて、滝沢は自身が持ったままの飴玉の包みを開けて、口の中へ放り込む。
彼の考えが分からず、咲は戸惑ったものの、何をどう言えばいいのかも分からない。
受け取った飴玉に視線を落とし、お腹が減っている咲は、滝沢に続いて飴玉の包みを開けようとする。
「咲、」
けれど、滝沢に呼ばれた。
俯いていた顔を上げると、いつの間にか、前屈みになった滝沢と目が合う。
黒く澄んだ瞳に映る、自分。
ぱちり、と瞬いて、声もなく硬直。
近すぎる滝沢にドキリとした瞬間にはもう、唇が触れていた。
「…、ん、」
触れた唇が、濡れる。
滝沢の舌がそろりと咲の歯列を割って入り、何かを残して出て行く。
去り際に、ぺろり。唇を舐められて、咲は切なそうに息を零した。
ふ、と微笑んで唇を離した滝沢を、ぼうっとしたまま、見つめる。
悪戯っぽく微笑んでいる滝沢が、ポケットに手を突っ込んで、弾む声で訊いた。
「当たりだった?」
「…、そんなの……」
ずるいよ、と呟いて、咲が俯く。
そうかもね、と明るく笑った滝沢には敵わない。
こころを鷲掴みにされて、もう、どうにもできない。どうにもならない。
ぽん、と滝沢が咲の頭を撫でる。
咲は口移しで受け取った飴玉をころころと転がしながら、手のひらの中の飴玉に視線を落とし、恥ずかしそうに口を噤んだ。
■END
お久しぶりですー! …たぶん? ついったー眺めてくださった方は全然お久しぶりじゃないかもしれませんね。(汗)ついったーで私うるさいですから…。
問い:どうして書いたの?
答え:半分脱稿したので。
というわけで、哀華さんのお仕事はおおまかにおしまい…かな?
原稿は既につきねこ様へ送付済みです。何もなければこのまま…何かあれば、喜んで書かせていただきます。
まだ後書きを書いてないので脱稿はしきってないのですが(つきねこさんに突っ込んでもらうまで後書きを忘れてました。笑)
とりあえずは、一段落。原稿は。現実はあんまりそうもいかないんですけど…^^;
ともあれ、あとは修正依頼やGOサインいただくまで、私は基本、待機です~。
そういうわけでっ! 半分脱稿わーい、殴り書きをお届けしました。(意味が分からない。笑)
久しぶりに何も考えずに書いた感じです。
ちょっと、脱稿気分の自分にご褒美を…。……すみません。
劇場版Ⅱの『森美 咲が振り返るエデン年表』やばいです。滝咲好きさんは買うべき…! かわいー! 可愛い……(*´∀`*)
TVシリーズフィルムコミック#02まで読みました。(勿体無くて読めないんだ!)
死ぬほど萌えました。何その裏設定! これは書かねば!!
寧ろ#01~#11まで書きとおしたくなりそうでこわいです。(無謀すぎる)
フィルムコミックもぜひ買っていただきたいところです。
後輩に、『創作してる人はいいっすよね。自分にいいわけできるし』といわれました。うん、どゆこと?
『資料。って言って、自分を納得させられるじゃないっすか!』
なるほど…。まあ、そうだね。資料として無意識にカウントしてるけど…。(笑)
お付き合いしてくださった方、どうもありがとうございます。短文ですみません。
もしよろしければ、合同本のほうもご検討いただけると嬉しいです。
哀華さんはともかく、ほか、三名が素敵です…(*´∀`*)
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